いろいろな所をノギスで実測しそれに乾燥収縮、焼成収縮を上乗せした、ひとまわり大きなのもを作ります。しかし僅かですが思ったより、小さくなったり大きかったりして、なかなか100%同じにはなりません。(手仕事による製作時からのズレ、土成分の微妙な違い、焼く温度、焼く場所、焼き狂い、作ったときの気候湿度、実測ミスなどが考えられます。)
古い御所型鬼瓦
復元後
左が古い鬼見本右復元した鬼瓦
菊
五三の桐
左の鬼は形状,、焼から見て江戸の終り頃か明治のはじめ頃の作と思われます。サインは、瓦新(?)と在りましたが、年号はありませんでした。かなりの熟練者が作っています。片方の1つが長年の風化に伴い壊れてしまい、今回新しく作ることになったらしいです。
鬼の底にサイン
規格にない寸法でだったのと見本になる瓦を手元に持って帰れない状態の中で、三つ巴の紋と唐草など実測して手作りで復元しました。実際合うかどうか差し替えるまでとても不安でした。という訳で屋根屋さんに同行し工事見学しました。完璧ではありませんが、思いのほか上手くいきほっとしました。作る職人として、一番うれしい瞬間です。
修理前
修理後(左が古い瓦、右が新しい瓦)
修理後(赤丸が作り直した瓦)
new
巴直径120ミリ
小さい巴数本と素丸数本作るように頼まれました。寸法を測り瓦当を復元し素丸も実測し手作りで作りました。今回は、数が少ないので石膏で素丸の凹型を作りやわらかi土で作りました。乾燥収縮の時かなり形状が変形しましたが、そのつど修正して乾燥までこぎつけました。心配していた、焼成による狂いは、なかったようです。
石膏型